小学5年生の担任をしています。
子どもとの関係がうまくいきません。
どんな状況なの?
注意をしてもそっけなかったり、子どもによっては反抗的というか……。
どんなときに注意することが多い?
授業中うるさかったり、やるべきことをしていなかったときですね。
理由は子どもたちに聞いてみた?
いえ、当たり前のことを注意しているので。
教員は子どもとコミュニケーションを取っているつもりでも、子どもからすれば一方通行に感じている。
だから、子どももコミュニケーションを取りたがらないんだ。
そこで役に立つのがアサーションコミュニケーション。
簡単に言うと、相手を尊重しながら自分の意見を伝える方法だ。
この記事では、アサーションコミュニケーションの効果やトレーニング方法、対話の例など網羅的に解説した。
アサーションコミュニケーションを教員が身につければ、子どもたちにも浸透していく。
クラス運営にも絶対に役立つからぜひ最後まで読んでほしい。
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アサーショントレーニングとは
まず、アサーションコミュニケーションは、お互いの気持ちを確かめるために質問したり、言い方を工夫して、相手に自分の意見や感情を受け入れてもらうための方法。
それができるようにトレーニングをして、コミュニケーションで生じる誤解や不満を減らすことができるんだ。
アサーションコミュニケーションの効果
アサーションコミュニケーションは子ども同士の関係改善、教員と子どもの信頼関係構築にとても効果的。
詳しく解説しよう。
- 教員と子どもの信頼関係を築く
- 子ども同士の信頼関係が強くなる
- 子どもの自己肯定感が上がる
教員と子どもの信頼関係を築く
子どもは日々成長していくが、ネガティブな変化も当然ある。
ときに、子どもからそっけない態度を取られたり、叱っても心に響いていないと感じたりすることはあるだろう。
でも、アサーションコミュニケーションを実践すれば、子どもの感じていることを引き出しつつ、教員として伝えたいことも伝えられるようになる。
なぜなら、アサーションコミュニケーションは相手を尊重する考え方がベースにあるからだ。
子どもであっても、真剣に話を聞いたり、思いを伝えようとしたりする教員に対して共感し心を開いてくれるんだ。
子ども同士の信頼関係が強くなる
子ども同士の関係が悪くなる原因は思い込みでコミュニケーションを取ったり、我慢を強いられるからだ。
でも、アサーションコミュニケーションは相手を尊重しながら自分の意見を伝える方法。
この方法が浸透すれば、意見を伝える不安が減ったり、相手の言葉に傷ついたりするなどストレスが減る。
思い込みや我慢をせず伝える習慣を作ることでようやく、お互いを理解し信頼できる関係になっていくんだ。
子どもの自己肯定感が上がる
アサーションコミュニケーションを通じて、子どもは気持ちや意見を言葉にし、受け入れられる経験が積める。
この経験は子どもの自己肯定感を高めるんだ。
実は、自己肯定感の高い子どもは、意欲的に行動し、失敗してもその失敗から学ぶ姿勢が身についていることがわかっている。
アサーションコミュニケーションは子どもの成長を支えるスキルでもあるんだ。
人間関係がうまくいかない3タイプ
人間関係のトラブルが多い子は、アサーションと真逆のコミュニケーションを取っていることが多い。
ここでは、人間関係が苦手な子のコミュニケーションタイプを3つ紹介しよう。
攻撃タイプ
攻撃タイプは、はっきり意見を伝えるタイプ。
よい面もあるが、相手の気持ちを配慮せず伝えるため、知らず知らずのうちに周囲が不満をためている。
受け身タイプ
受け身タイプは自分の意見を主張するのが苦手なタイプ。
曖昧な言い方をして問題を回避することが多く、周りから「どういうこと?」と聞き返されることもしばしば。
また、嫌なことでも我慢するが、ストレスがたまると不登校になったり身体的な症状が現れたりする。
作為的タイプ
作為的タイプは、自分の気持ちを正直に伝えず、嫌みや態度、陰口で意見を主張するタイプ。
相手の気持ちを考えない点では攻撃タイプといえるけど、自分の主張を伝えられないという点では、受け身タイプともいえる。
アサーションコミュニケーションを身につければ、どのタイプの子どもでもうまく付き合えるようになる。次の見出しにいこう。
4ステップで身につくアサーショントレーニング
アサーションコミュニケーションが本当に必要な場面は、感情を揺さぶられ、冷静でないときがほとんど。
だから、アサーションコミュニケーションが身につくトレーニングが必要なんだ。
トレーニング方法を4ステップでまとめたので、ぜひ取り組んでみよう。
ステップ1:ネガティブ感情が湧きやすい原因を知る
どのようなときに、怒りや不安などネガティブな感情になるのか。
また、よく人と対立する話題は何か思い出してみよう。
実は、極端なネガティブ感情は過去に誰かに傷つけられた経験が原因なことが多い。
過去の自分と対話をして本当は相手にどうしてほしかったのか考えよう。
このステップを踏むことで、感情をコントロールできるようになるんだ。
ステップ2:伝え方のバリエーションを増やす
伝え方を間違えれば、たとえ意図してなくても相手に誤解を与えて険悪な雰囲気になりかねない。
ここでは、自分の主張を相手も受け入れやすい形で伝える方法を習得しよう。
アサーションコミュニケーションで使えるおすすめのフレーズ
あなたはどう思う?
私の話をしてもいい?
今の言葉についてもう少し教えて。
○○と感じたけど合ってる?
人は思い込みが強い。
だから、相手の発言で気になったところは確認するといいよ!
ステップ3:頭の中で対話する
伝え方を知ってもいきなり実践するのは難しい。
だから、慣れるまでは次のようにトレーニングしよう。
- 過去のトラブルを思い出す。
- 当時の受け答えをアサーションコミュニケーションに変えて対話し直す。
もし当時、アサーションコミュニケーションを取れていれば相手はどのように返してくるだろう?
また、最終的にどのように着地して、今はどんな関係になっているだろうか?
具体的にシミュレーションしよう。
ステップ4:仲の良い人と練習する
頭の中だけで練習しても、実際にアサーションコミュニケーションが必要な場面になると、途端にできなくなる。
だから、子ども同士で練習する場面を作っても良いし、教員自身の課題であれば「アサーションコミュニケーションの練習をしよう」と同僚を誘ってみるのもおすすめ。
アサーションコミュニケーションを用いた対話例
最後に、アサーションコミュニケーションを意識したタイプ別の対話例を紹介する。
- 攻撃タイプの子ども
- 受け身タイプの子ども
- 作為的なタイプの子ども
それぞれ会話の例を参考に、学校でもやってみよう。
攻撃タイプの子ども
最近宿題を提出していないようだね。何か困っていることがあれば、助けられるかもしれない。どうして宿題をやっていないのか、一緒に解決しよう。
何で宿題なんてやらなきゃいけないんだよ!全部つまらないし、時間の無駄だ!他のことをやりたいんだ!
君の気持ちはわかるよ。宿題は楽しいと感じないこともあるだろうね。でも、宿題には学ぶ目的があるんだ。どうしてつまらないと感じるのか、具体的に教えてくれるかな?もっと楽しく学べる方法を一緒に考えられるかもしれないよ。
そんなの知らない!俺はやりたくないんだからやらない!何で俺だけこんなことを強制されなきゃいけないんだ!
いいえ、君だけが強制されているわけではないよ。宿題は全ての生徒に課されているものだ。でも、君がこんなに怒っている理由を知りたい。具体的に何が困っているのか、冷静に教えてくれると、一緒に解決方法を見つけることができると思うんだ。君の意見を無視するつもりはないから、正直に話してほしい。
ポイント
- 冷静さを保つ: 攻撃的な言動に対して冷静に対処し、教員としての意見を伝えながらも相手の意見を尊重する。
- 感情コントロールのサポート: 攻撃タイプの子どもには、自分の感情を適切に表現する方法を教える。
- 相手の立場を尊重: 攻撃タイプの子どもが意見を強く主張する背景を理解しながらも、適切な方法で自分の意見を伝える方法を一緒に考える。
受け身タイプの子ども
宿題を提出していないようだけど、何か困っていることがあるのかな?困っていることがあれば、一緒に解決しようと思っているから、何でも話してね。
あ、すみません、先生。僕、宿題を忘れてしまって…でも、大丈夫です。今夜必ずやります。
君が自分で解決しようとする姿勢は素晴らしいけれど、困っていることがあれば一緒に考えることも大切だよ。宿題を忘れるのは、何か理由があるのかもしれないね。忙しい? それとも何か他に問題があるのかな?
いえ、大丈夫です。何とか自分で解決します。ただ、他の宿題とかもあるから、ちょっと大変かもしれないけど…
君が頑張り屋さんなのはわかるよ。でも、他の宿題で忙しいなら、それも教えてほしい。何が大変なのか、何に困っているのかを正直に話せれば、一緒に解決策を考えられるからね。君の思いや意見を聞かせてほしいな。
ポイント
- 安全な環境を提供する: 受け身タイプの子どもは、意見を言うことに恐れを感じているため、安心して自分の意見や感情を表現できるようにすることが重要。
- 感情や意見の共有を促す: 「どう感じているのか?」といった質問を通じて、子どもが自分の感情や考えを伝えられるように促す。
- 積極的な聞き手となる: 子どもが意見を言いやすいように、積極的に質問して、理解し、共感することが大切。
作為的タイプ
最近宿題が提出していないよだけど、何か問題があるのかな?何か困っていることがあれば、一緒に解決しようと思うんだ。
あー、宿題ね。うん、ちょっと忙しかったから忘れちゃったんだよね。でも、提出してない人は他にもいるし、僕だけ注意しないでよ。
他の子についても気にしているよ。でも今は君と話しているから、君の状況を知りたいんだ。忙しいというのは分かるけれど、もし何か困ったことがあれば、どうにかして助けたいと思っているよ。
別に困ってないよ。ただ、先生の説明がいつも長いから、宿題に取りかかる元気がなくなっちゃうんだよね。
そういうことだったんだね。もし説明が長いと感じるなら、どうしたらよいか一緒に考えよう。宿題に取り組むためのサポートもするよ。正直に話してくれてありがとう。
ポイント
- 正直なコミュニケーションの促進: 作為的な態度を取る子どもに対しては、正直に感情や考えを表現する方法と重要性を伝える。
- 態度や言葉の背後にある感情を読み取る: 作為的な言動の背後にある感情や意図を読み取り、それに対して共感、理解を示す。
- 信頼関係の構築: 信頼関係が築けると、子どもは自分の意見や感情を正直に表現しやすくなる。対話を通じて、相手を尊重し理解する態度が、信頼関係に結びつく。
まとめ
アサーションコミュニケーションは、自分の気持ちを抑えるわけでもなく、他人の気持ちを潰すこともない最適なコミュニケーションだ。
まさ、アサーションコミュニケーションをより深く理解するには、自分軸と他人軸の考え方にも触れておくといいだろう。
自分軸が強すぎても、他人軸が強すぎても良いコミュニケーションは生まれないので、サクッと読んでみよう。
自分軸と他人軸のバランスを取るメリットとは?自分らしく生きるコツ
ぼくは41歳で教員を辞めてプロコーチに、今では2つの会社を経営するまでになった。
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