メタ認知能力って何ですか?
メタ認知能力とは、自分の考え方や感じ方に気づき考えるチカラのこと。
コーチングをするときも必要なんですか
?
そう!コーチングでは、自分の価値観や感情で質問するのはNGなんだ。
例えば、共感できることでも共感してはいけないということですか?
共感は信頼関係を作るのに大切なことなんだけど、相手の感情に引っ張られると良いコーチングにならないから、フラットな状態を維持することが大切だよ。
メタ認知能力を上げて、思い込みや感情が乱れる傾向がつかめるようになれば、コーチング力が飛躍的に上がるんだ。
そして、メタ認知能力はトレーニング方法があるので鍛えることも可能だ。
そこでこの記事では、プロコーチがメタ認知を身につけるメリットやトレーニング方法を解説する。
この記事を読むことで、他のプロコーチと差をつけ、多くのクライアントから信頼されるはずだ。
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メタ認知とは?基本をわかりやすく解説
メタ認知とは、自分の考えや感情を自分で理解することだ。
メタ認知を高めることで、自分の行動や判断をコントロールする力につながる。
僕らは、一般常識や自分の価値観に沿って行動をしているが、プロコーチはそれではいけない。
クライアントが伝えてくる言葉に対して自分の価値観や常識をできるだけ捨てる必要がある。
コーチは、自分の思い込みに気づき、勝手な判断を抑えて客観的に質問するスキルが求められるんだ。
プロコーチがメタ認知を身につけるメリット
プロコーチがメタ認知を身につけるメリットは👇の3つ。
プロコーチがメタ認知を身につけるメリット
- クライアントの理解が深まる
- 相手との信頼関係を築く
- 問題解決の提案が柔軟にできる
クライアントの理解が深まる
クライアントの発言を思い込みで判断せず聞くことで、相手は安心して本音を話してくれるようになる。
クライアントは、自分の発言が批判されないか不安に思っているケースが多いからだ。
言うまでもなく、本音で話してくれる方がお客さんの理解を深めることができる。
さらに、クライアント自身ですら気づいていない問題を引き出すこともできる。
コーチング中にクライアントが「私はそんなことを考えていたんだ」と自分の本音に気づくことができれば、メタ的な視点でコーチングができた証拠だ。
相手との信頼関係を築く
クライアントが本音で話すようになれば、高い信頼関係が結べるようになる。
一般的に「信頼しているから本音を話す」と思われているが、実は逆。
本音を話すうちに「この人に、こんなことまで話すということは、私はこの人を信頼しているんだ!」と脳が思い込むんだ。
これを認知的不協和といい、信頼していなくても本音を伝えると、脳が違和感を感じるもの。その違和感を消すために、人は無理やり合理化しようとするのが認知的不協和の現象なんだ。
だから、「私はあなたの言うことを私の価値観で判断しませんよ」という雰囲気を作ることができれば、本音を引き出すことにつながり信頼されるということだ。
問題解決の提案が柔軟にできる
僕ら人間は思い込みが強い。
もちろん、思い込みが素早い判断につながることもあるが、コーチングにおいて思い込みは厳禁だ。
なぜなら、思い込みからくる質問や提案はクライアントの視野を狭くし、コーチの考え方に誘導される答えになるからだ。
一方で、メタ認知的な視点で質問できるようになれば、いろいろな角度から質問できるようになる。
結果的に、クライアントが最高だと思える解決策に気づくきっかけをたくさん与えることができるんだ。
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メタ認知能力セルフチェックのやり方
メタ認知が理解できたら、自分のメタ認知能力がどのくらいあるかセルフチェックしてみよう。
👇の項目ごとに1点~5点をつけて確認しよう。
簡易メタ認知能力セルフチェック
- 知りたい情報を得るときに、複数の情報源や視点を参考にしますか?
- ある出来事や人に対して強い感情が湧いたとき、その感情を一旦置いて事実のみで判断や評価ができますか?
- 以前の経験や失敗が今の判断や評価に影響を与えすぎていると感じることはありますか?
- 他人の意見や主張を受け入れるとき、それを盲目的に信じるのではなく、自分自身で考え、必要に応じて質問や調査をしますか?
- 自分が信じている事実や常識に疑問を持ったとき、それを確認するための努力をしますか?
評価方法
- 5点: いつもそのように行動・考える
- 4点: たいていそのように行動・考える
- 3点: 時々そのように行動・考える
- 2点: あまりそのように行動・考えない
- 1点: ほとんどそのように行動・考えない
各項目に対して点数をつけ、合計点を計算する。
高い点数ほど、あなたのメタ認知は高い!
ただし、簡易的なテストなので、絶対的なものとして捉えず、メタ認知能力の意識を高めるきっかけとして利用してほしい。
メタ認知をアップさせるトレーニング方法
前述した「メタ認知能力セルフチェックのやり方」でメタ認知能力が低かったとしても、トレーニングで高められるから安心してほしい。
ここからはメタ認知をアップさせるトレーニング方法と、トレーニングを行う際の注意点を紹介する。
メタ認知能力のトレーニング方法は👇の3つ。
メタ認知トレーニング
- メタ認知モニタリング
- メタ認知コントロール
- マインドフルネス
メタ認知モニタリング
メタ認知モニタリングとは、自分の行動や考えていることを客観的に分析する方法だ。
具体的には👇の5つの要素を紙に書き出し、セルフモニタリングを行ってみよう。
メタ認知モニタリング5項目
- 今思い浮かんだ場面は?
- その時に考えていることは?
- その時の気分は?
- その時に起こす(した)行動は?
- 身体の反応は?
自分の考えや感情を紙に書き起こすことでメタ認知能力を伸ばすことができる。
メタ認知コントロール
メタ認知コントロールとは、自分の感情や行動を分析し、改善すること。
例えば、家族とのケンカをきっかけに「私は相手の行動に思いやりがないと感じたときに強い口調で注意してしまう」ことがわかったとする。
そこで「強い口調で注意するのではなく、自分が感じたことをありのまま伝えてみよう」というように改善を行えば、今後トラブルを減らすことができるだろう。
このように、自分の感情や行動を分析できれば、コントロールできるようになる。
完璧にコントロールはできないけど、まず自分の感情に気づくことから始めよう!
マインドフルネス
マインドフルネスとは瞑想のことで、メタ認知能力や集中力を鍛えることができる。
マインドフルネスでは、何も考えないことを意識しつつ、その時に頭に思い浮かぶことや感情を遠くから観察するイメージだ。
この時に「何も考えてはいけない」と考えるのではなく、頭の中で思い浮かんだことや感情を遠くから見るようにとらえることが重要だ。
メタ認知を鍛えるために、マインドフルネスはぜひ習慣化してほしい。
メタ認知能力を伸ばすトレーニングを行う際の注意点
メタ認知能力を伸ばすトレーニングを行う際は、毎回、感じたことや変化したことを記録しておこう。
メタ認知能力のトレーニングは成果が見えにくいため、継続できない人もいる。しかし、継続すれば内面の変化が確実に起こるため、見返したときに変化に気づきやすくするねらいがある。
だから、必ずその日のうちに記録してほしいんだ。
まとめ
メタ認知能力は、遠くから自分を眺めて分析するチカラ。
難しければ、尊敬する人を思い浮かべて「○○先生ならこのときどうするかな?」と考えるのが一番簡単な方法だ。
また、プロコーチでなくてもメタ認知を高めると、感情に振り回されることがなくなりトラブルも冷静に対象できるようになるから、ぜひ今日紹介したトレーニングをやってみてほしい。
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